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レビュー対象商品: ウィーン原典版(58) ショパン 即興曲集 (楽譜)
最大のポイントは幻想即興曲が2バージョン収載されているところにあります。この楽譜ではアルトゥール・ルービンシュタインが発見したバージョンを決定稿としており、多くの人が聞きなれたフォンタナ版(パデレフスキ版に収載されています)は初回稿という扱いになっています。そのため、雰囲気の異なる2つの幻想即興曲を楽しむことができます。両方とも弾いてみるとわかりますが、決定稿の方が左手に用いる音の使い方が繊細で、より緻密な和声進行になっています。
演奏解説はそこそこです。上記の2バージョンの幻想即興曲が生じた経緯に関するエピソードは充実しているのですが、1番~3番に関してはかなり分量が少ないです。また運指があまりよくないように思います。幻想即興曲が典型的ですが、左手の大きなアルペジョで指くぐりさせているのです。これだと手首をひねるような動きになってかえって弾きにくいと思います。したがって何が何でも楽譜の運指に従うのではなく、各自が弾きやすいように変更した方がよいでしょう。
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![]() 投稿者 aaron (東京都東大和市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ウィーン原典版(58) ショパン 即興曲集 (楽譜)
全部で4曲ある即興曲はやはり第4番の「幻想即興曲」でしょう。この名前はショパン自身が付けた訳ではなく、日本でこう呼ばれ親しまれるようになったのですが、フィギュアスケートの荒川静香選手がトリノオリンピックのショートプログラムの時に使っていた曲もこの幻想即興曲!!美しいメロディーに乗せて華麗に踊る姿を見て、弾きたくなった方も多いのではないでしょうか。
全音版でもダメではないですが、やはりショパンはパデレフスキ版かヘンレ版、ペータース版をお薦めします。先生と良く相談して購入してみてください。 |