シューマン:アベッグ変奏曲のレビュー

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5つ星のうち 5.0 アシュケナージのシューマン〜ソフトタッチで交響的立体感をレリーフ, 2014/11/5
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レビュー対象商品: シューマン:アベッグ変奏曲 (CD)
あくまでソフトタッチの中で、滔々と曲を紡いでゆく弾き方である。
いろんな作曲家、特にムソルグスキーやシューマンにそのピアニズムは十分発揮されている。
僕の最初のアシュケナージ演奏との出会いは、ラジオから流れてきたショパンのバラード3番をつうじてであった。
これに感動したため、早速当時の先生と相談してこの曲を習い、発表会で取り上げた。
コンサートにも数回行き、そのソフトタッチとレガートを聴く機会を得たことは幸いだった。
その甘いマスクもまた彼のピアニズムを象徴しているかのようだ。
息子ヴォフカもピアニストであり、父子連弾によるショパンの「パガニーニの思い出による変奏曲」などは聴き応え十分である。

さて、シューマンの曲集は歌に溢れたロマンチックなものが多く、彼がクララとの生活の中でえた夢想的・追憶的な日々の幸福感に満ちている。
演奏技巧上大変困難な箇所が多い中、アシュケナージは表現者として、それらを含め十分に表現しており、ふくよかな余韻をさえ蔵している。
シューマンの創作スタイルは、あたかも両手の指先で答えを丹念に探り求める中に、しだいに高揚してゆき、ぱっとテーマに返してから、
鮮やかなコーダを迎えるというもので、クライスレリアーナのある1曲、幻想曲のフィナーレ、交響的練習曲の最終変奏、
謝肉祭における「ショパン」、ウィーンの謝肉祭の道化における宴の終焉等々によく現れている。
また、ずれた付点リズムの只中から旋律をスタカートでレリーフするなどは、ショパンとも響きあい、
この時代の大きな特色と思われる。

「夢のもつれ」「予言の鳥」などは弾きにくいことで知られるが、オーケストレーションでも活躍したシューマンのことだから、
おそらくピアノにもその効果を投影していた結果だろう。ショパンのコンチェルトが一貫してロンドソナタ形式によっていて、
オケを伴奏に徹させていることとは好対照である。
因みに、「演奏会用アレグロ」などはピアノにオケのような効果を期待した意欲作ともいえよう。... 続きを読む
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