ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ第1番のレビュー

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5つ星のうち 5.0 アシュケナージの辿りついたラフマニノフ, 2011/10/4
レビュー対象商品: ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ第1番 (CD)
1人の芸術家が、その生涯をかけて取り組んできたテーマが、完結を迎えようとしている。これは、そんな深い感慨に満ちたアルバムだ。

ソ連で生まれたピアニスト、ウラディーミル・アシュケナージ(Vladimir Ashkenazy 1937-)は、ロシアの作曲家、ラフマニノフ(Sergei Rachmaninoff 1873-1943)の演奏・録音を、ライフワークとしてきた。活躍はピアニストとしてのみに留まらず、指揮者としてもラフマニノフの全管弦楽曲を録音した。また、アシュケナージは、1990年にイギリスで、ラフマニノフの音楽の普及等を目的に設立された「ラフマニノフ協会(Rachmaninoff Society)」の会長も務め、率先して活動を行ってきた。そんなアシュケナージが、ピアニストとしていまだ録音していなかった「ピアノソナタ第1番」と「ショパンの主題による変奏曲」という2つの大曲を、ついに録音した。

思えば、私も、このピアニストが奏でるラフマニノフのピアノ協奏曲第2番(1984年録音のハイティンク指揮のもの)から、クラシック音楽の世界に入ったのであり、以来、アシュケナージの録音するものは、ほとんど全て聴いてきたために、このたびの録音は深い感慨なくして聴くことはできないのである。

しかし、そのような心理的な背景を別にしても、これは良い録音だ。ラフマニノフの音楽のすべてを知り尽くしたアシュケナージならではのカンタービレがあり、音楽が息づいている。

「ショパンの主題による変奏曲」はショパンの24の前奏曲の第20番の主題に基づく、主題提示と22の変奏からなる。一つ一つの変奏曲の素早く巡るような移り変わりと、短調による、スピーディーな変奏が多いドラマティックな展開が聴きモノだ。アシュケナージのタッチは若い頃に比べて幾分固めになったが、やや早めのテンポで、ラフマニノフ特有の色彩を過不足なく表現していく。幾分枯淡の音色のようにも思えるが、楽曲全体を捉える視点が確かで、各変奏曲の主張が鮮やかに決まっている。... 続きを読む
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