シューマン:クライスレリアーナのレビュー

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5つ星のうち 5.0 《内密の戦い:ポリーニのクライスレリアーナ》, 2015/5/25
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レビュー対象商品: シューマン:クライスレリアーナ (CD)
《ポリーニのクライスレリアーナ》
 高村光太郎がベートーヴェンの最後の四重奏曲を評して西洋音楽もたいしたものだ。ここまで来ている、とか言って褒めていたことを何かで読んだことがあるが、今ポリーニの弾くクライスレリアーナ(シューマン)を聴いていて、この演奏と曲に対して同じようなことを言っていいのだと感じた。ホロヴィッツでもアファナシエフでもなく、ということは明言しておきたいのだが。シューマンは分かりすぎるほど分かるところがあって、そう大して評価するわけには行かないと思っていたが、今はここで音楽史上の頂点の一つが記されたと認めたい。ロマン主義の隘路を進んで行って、ここではミューズの神々の祝福に与ったと。ポリーニも好きなピアニストではなかったが(いまでもベートーヴェンとシェーンベルクは全く認める気にならない)、この演奏においてはおのずから祝福されている
 曲を評すれば、快感原則と現実原則に裂かれながら歩んで、結局は現実原則の前に折れ伏した曲だと思う。だがそれが前期ロマン主義の歩みだっただろう。(2015.7.11)

 ポリーニのクライスレリアーナ(シューマン)を聴いた。それが意外によかった。演奏は曲全体の一貫した構成によって鑑賞するべきものだと思うが、磨き抜かれた小粒の水滴を思わせる美しい音が一粒あって(この音はまず彼以外には出せない)、それが目立たないところで利いていて、肝のように、全体の一貫性に非常に有効に効いて輝きつづけている。感情のダイナミックな振幅や、ハイスピードの霰走りにも消えることがなく逆にそれらをも生かしているように思った。嫌味を感じさせない実によい演奏だと思った。それで今アファナシエフを聴き直しているが、アファナシエフの方がだいぶ肌理が粗い。ホロヴィッツも次に聴いてみるつもりだ。
 シューマン。むしろ『暁の歌』を聴きたくてポリーニのものを買ったのだが、シューマンには確かにヘルダーリンと通じるものがある。それは没落者の系譜といったものか。それは伊東静雄にも通じて、そしてどこかニーチェの隠された悲痛とも通じる。---いや、それはむしろ狂気の予感のようなもので、そのふちで感じる宝珠の甘美さのようなものだ。そのリアルな甘美さが忘れられない。... 続きを読む
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25 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 1.0 ポリーニ衰えたり!, 2004/3/10
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レビュー対象商品: シューマン:クライスレリアーナ (CD)
ホロヴィッツは、技巧の衰えをカバーするために弾き方を変えた。アルゲリッチは伴奏者になった。ポリーニは技巧のみならず、表現力と集中力をも失っている。技巧の衰えを何かでカバーしようとする意識を彼に感じることはできない。このCDにおける≪クライスレリアーナ≫からは、かつてのポリーニの名演は聴けない。2001年、ポリーニ59才の時の録音。
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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 尊敬し続けています, 2007/11/11
レビュー対象商品: シューマン:クライスレリアーナ (CD)
「アレグロ」は‘95年の来日公演時、幻想曲とのカップリングで演奏されました。
ライヴならではの非常にスリリングな演奏で、
恥ずかしながら当時初めて耳にしたこの曲を大好きになってしまいました。
些細なミスタッチなんてまったく気にもならないほどに・・・。
あれから約15年が経過し、「クライスレリアーナ」・「曉の歌」とのカップリングで
CDに収められました。しかし、あの夜の“凄み”はなぜか感じられません。
それでも私はポリーニを今でも尊敬し、このCDが大好きであることに変わりはありません。
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