即興曲(アンプロンプチュ)

ピアノ曲解説

ショパンの即興曲は全部で4曲。恐らくシューベルトのそれに影響されて作曲されたと思われる。即興曲といっても本当に即興演奏によるものではなく、その書法や形式において即興的な要素が認められるという意味である。ショパンの創作分野においてはさほど重要でもなく、また傑作が残されているわけではないが、中々の名曲ぞろいである。特に「幻想即興曲」名曲中の名曲で憧れる人も多い。

即興曲 第1番 変イ長調 作品29

1837年の作品。3部形式で中間部はへ短調。 前奏は無くいきなり主題が提示される。その旋律は実に優雅でいかにもサロン的である。中間部ではやるせもなくも情熱的な旋律となっている。技巧的にはさほど難しくはないが、かなりの演奏効果を持ち人気のある曲である。エテュード「黒鍵」のように輝いた音で弾かなければつまらない音楽となる。

即興曲 第2番 嬰へ長調 作品36

1839年に作曲される。この曲も美しい旋律を持っている。あまり有名ではないがもっと愛好されてもいい曲である。どことなくノクターンのような感じがする。内容もなかなか独創的である。中間部で極めて速いパッセージを持つ。その後再びゆっくりな旋律が奏でられ曲を閉じ。

即興曲 第3番 変ト長調 作品51

作曲は1842年。第2番と同様余り有名ではない。しかしショパンの魅力を充分に堪能できる曲である。円熟期の作品だと認識できる内容となっており、伴奏や和声はピアニスティックである。独創性という点でやや寂しい感がしなくもないが、それでもそこはやはりショパン。美しい旋律を持っている。

即興曲 第4番 嬰ハ短調 作品66 幻想即興曲

幻想即興曲。作曲は1834年。説明する必要なのないくらい有名な曲。暗い情熱を持った最高に魅力的な旋律が特徴。中間部は変二長調でやはり美しい旋律を持つ。この曲にしびれた人は多いはず。でも上手く弾くにはそれなりの技術とセンスが必要。曲の最後は中間部の旋律が回想されて静かに終わる。

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